F1は世界最速のドライバーを決める戦いであると同時に、
世界最速のマシンを作るメーカーを決める戦いでもあります。
F1のマシンは、車体とエンジン(PU)の2つに大きく分けることが出来ます。
車体はそれぞれのチームが製造しますが、エンジン(PU)は
サプライヤーが提供しており、すべてのチームがオリジナルというわけではありません。
今回は、このエンジンサプライヤーについて解説しようと思います。
エンジンサプライヤーは4社
チームは10あるのに対し、エンジンサプライヤーは4社しかありません。
その4社は、メルセデス、フェラーリ、ホンダ、ルノーとなっており、それぞれ
・メルセデス:メルセデス、マクラーレン、アストンマーティン、ウィリアムズ
・フェラーリ:フェラーリ、アルファロメオ、ハース
・ホンダ:レッドブル、アルファタウリ
・ルノー:アルピーヌ
にPUを提供しています。
提供するチーム数が多ければ多いほど、
チームから得られるフィードバックが多くなるため、
その分、PUの開発面で有利になります。
また、ハイブリッドのPU時代に移行したての頃は、
各サプライヤー毎のスペック差が大きかったですが、
近年は技術も成熟してきており、その差は小さくなっています。
PUの規格については以下の記事で解説しておりますので、
そちらをご覧ください。
ワークスチームとカスタマーチーム
エンジンサプライヤーは複数のチームにエンジンを提供していますが、
その中には自前のチームがあることも多く、このチームをワークスチームといい、
その他のチームをカスタマーチームといいます。
ワークスチームもカスタマーチームも同スペックのエンジンにはなりますが、
やはりワークスチームの車体に合うようにPUを開発しますし、
そのPUの使い方、限界点等の情報を多く持っているため、
ワークスチームの方が有利と言えます。
メルセデスやフェラーリ、アルピーヌがワークスチームと言えます。
また、レッドブルとアルファタウリについては、
レッドブルの方がチーム力があるため、レッドブル優先になると思われますが、
そもそもがレッドブル系列の姉妹チームであるため、
アルファタウリは、ワークスよりのカスタマーチームに位置すると思われます。
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