F1の実況解説を見ていると、「ディレイトがかかった!」という言葉を
耳にすることがありますが、これはどういうがどういう意味なのか、
また、どのように判断しているのかを解説しようと思います。
ディレイトとは
ディレイトとは、英語でderateであり、出力を下げるという意味です。
現代のF1はハイブリッドシステムを採用しており、
エンジンの他にモーターでもマシンを駆動しています。
さらに厳密に言うと、MGU-Kのモーターで駆動しています。
MGU-Kでの駆動はレギュレーションで厳密に規定されており、
1周あたりの放出量が4MJに制限されていますが、
MGU-Hについてはその限りではありません。
しかし、このMGU-Hも常に最大163馬力を発生させ
続けられるほどの容量はありません。
MGU-KとMGU-Hについては以下の記事で解説しておりますので、
そちらをご覧ください。
したがって、特にレースペースではこのエネルギーの
マネジメントが鍵を握っており、
戦略差により、モーター駆動をどこで使用するかが見どころになります。
そして、このモーターによる駆動をデプロイメントと呼びます。
このデプロイメントが切れた状態を「ディレイトがかかった」と言います。
どのように判断しているのか
では、そのディレイトがかかった状態をどのように判別しているのでしょうか。
ディレイトがかかる(デプロイメントが切れる)と最大163馬力失います。
その際、全開時に比べ大きく失速するため、後続車に危険を知らせるために
マシンのテールライトが点滅します。
このため、マシンの失速具合、テールランプの点滅で判断することが可能です。
[…] F1 用語解説 ディレイト […]