F1が開催されるサーキットの殆どに存在するシケインというコーナー。
今回は、シケインとはどのようなコーナーなのか、
その見どころは何なのかについて解説しようと思います。
シケインとは
シケインとは、2つの連続する右と左(もしくは左と右)の直角コーナーを指します。
毎年イタリアGPが開催されるモンツァサーキットは、ストレートをシケインで繋いだような
高速サーキットで有名ですし、日本GPが開催される鈴鹿サーキットでは、
最終コーナーの一つ手前に、日立Astemoシケインと
名付けられたシケインがあります。
シケインの見どころ
シケインは時速300km/hから60km/hへ一気に減速し、
リズミカルに左右へステアリングを切り返し、
丁寧にトラクションを掛けながらクリアしていくコーナーになります。
決勝レースでは、オーバーテイクポイントになることが多く、
ブレーキングでの飛び込み勝負が一番の見所になります。
また、2台が並走してシケインに進入した後のライン取りにも
駆け引きが見られます。
その後の立ち上がり勝負でも、いかに丁寧にトラクションを掛けられるかで
ストレート加速に大きく差が生じてしまうという
難しく、見どころの多いコーナーです。
シケインでは、できるだけ直線に近い形のライン取りが理想的であり、
インカットにより大きなアドバンテージを得てしまいます。
これを防止するため、2つのコーナーには黄色いソーセージ縁石が
設置されている事が多く、この縁石のために、
レコードラインが限定されるだけでなく、
ラインを少しでも外すと即コントロールを失ってしまいます。
決勝レースでは、このようなリスクを追ってまで縁石に乗り上げようとすることは
稀ですが、1周の速さを競う予選では、この縁石をうまく使えるかが鍵になります。
1発勝負の予選アタックでこのシケインをうまくクリアできるかも見どころの一つです。