2022年シーズンのヨーロッパラウンド開幕となるエミリア・ロマーニャGP。
土曜日に行われたスプリントレースとは打って変わって、
決勝レースは雨は降っていないものの、路面はウェット状態でのスタートとなり、
ドライタイヤへの履き替えタイミングがレースの鍵を握る展開が予想された。
全車スタートタイヤはインターミディエイトタイヤを選択。
2番手スタートのルクレールは蹴り出しが悪く、ペレス、ノリスに抜かれ、
4番手に後退し、レッドブル勢の1−2体制が整った。
一方、4番手スタートのサインツも蹴り出しが悪く、リカルドと接触し、
そのままグラベルにハマり、リタイヤを喫した。
サインツは2戦連続でグラベルにハマり、レース序盤で姿を消すこととなった。
このサインツのマシン処理のため、SCが出動し、レースが仕切り直されることとなった。
レース再開後、4番手に交代していたルクレールがノリスをオーバーテイクするも、
ペースはレッドブルの方が速く、ジリジリと離される形となる。
一方、アロンソはオープニングラップでのミック・シューマッハとの
接触によるダメージにより、大きく順位を落とし、そのままリタイヤとなった。
また、雨の予報により、各マシンはこのままインターミディエイトを履き続けるか、
ギャンブルでドライタイヤへの変更をするかの難しい判断を迫れられることとなった。
17周目に、最後尾を走っていたリカルドがミディアムタイヤに交換し、
これが引き金となって、上位勢を含め、続々とミディアムに交換する運びとなった。
ルクレールは前を走っていたペレスをオーバーカットする形となったが、
タイヤの温まりが悪く、ピットアウト直後にオーバーテイクされ、
レッドブルの1−2体制が再び築かれることとなった。
22周目、ルクレールはペレスに追いつき、仕掛けようとするも、
ドライラインがレーシングラインしかないことや、
雨天によりDRSが使えないことで、決め手に欠け、ペレスの後ろに甘んじた。
34周目、レースが折り返しを迎えたと同時に、DRSが解禁され、
ここから膠着していたレースに動きが見られることが期待された。
41周目、トップを快走するフェルスタッペンが、
14番手を走行し、ガスリーを抜きあぐねている昨年のライバルである
ハミルトンを周回遅れにした。
レギュレーションの大変革による影響が、大きく響く形となり、
メルセデス勢には屈辱的なシーンとなった。
48周目、9位を走行していた角田がマグヌッセンとの差を詰め、
DRSを使い、一気にオーバーテイク。
アルファタウリの地元レースでポイント獲得に期待がかかる。
50周目、フェラーリのルクレールがソフトタイヤに交換。
マクラーレンのノリスにポジションを譲る形となったが、
次周で抜き返し、巻き返しを図る。
これに反応し、ペレス、フェルスタッペンがピットインし、
上位勢3台がソフトタイヤでレース終了まで走り切る運びとなった。
54周目、ペレスを追走するルクレールがスピンを喫する。
フロントウイングを交換するため、ピットインし9番手まで後退することとなった。
一方、角田はベッテルをオーバーテイクし、ルクレールのスピンもあり、6番手に浮上。
ホームグランプリのフェラーリとアルファタウリで明暗が分かれる形となった。
62周目、1ポイントでも多く稼ぎたいルクレールは圧倒的なスピードで追い上げを見せ、
角田を追い抜き、6位に浮上した。
フェルスタッペンがトップチェッカーを受け、ファステストラップを獲得。
スプリントレースが行われる週末でポールポジション、ファステストラップ、
全周リード、優勝のグランドスラムを獲得し、最大の34ポイントを獲得。
2位にペレスが入り、レッドブルが1−2でフィニッシュし、序盤3戦の遅れを大きく取り返した。
3位にはノリスが入り、マクラーレンが中団トップの速さを見せた。
ルクレールは6位となり、ここまでで合計86ポイント、
2位のフェルスタッペンは59ポイントと27ポイント差まで縮められる形となった。
7位には角田が入賞し、チームの地元レースでポイントを稼いだ。
チームメイトのガスリーは12位に終わり、この週末は、
角田がガスリーに常に先行する形となり、角田にとっては良い週末となった。
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