スプリントフォーマットで開催されたサンパウロGPは、
波乱の予選で幕開けとなった。
雨の中行われた金曜日の予選で、
ハースのマグヌッセンがキャリア初、
またチームとしても初となるポールを獲得。
土曜に行われたスプリントレースでは、
後続にポジションを奪われたものの
8位でフィニッシュし、1ポイントを持ち帰った。
2番手スタートのレッドブル、フェルスタッペンは
ラティフィを除いて唯一のミディアムタイヤを選択。
これが裏目となり、ラッセル、サインツ、ハミルトンに
オーバーテイクを許し、4番手でフィニッシュ。
スプリントの勝者はラッセルとなり、メルセデスの復活を感じさせた。
サインツは2位でフィニッシュしたものの、PU交換による5グリッド降格で、
ハミルトンが繰り上がり、メルセデスがフロントローを独占。
メルセデスの今シーズン初優勝が期待される。
3番手にフェルスタッペン、4番手にペレスと
レッドブルが2列目から巻き返しを図る。
メルセデス、レッドブルの上位4台がソフトを選択したのに対し、
5番手、7番手スタートのフェラーリはミディアムを選択。
スプリントとは路面温度が大きく変わる中、
タイヤ戦略にも注目が集まる。
決勝レース、ホールショットを奪ったのはラッセル、
ハミルトン、フェルスタッペン、ペレスと続く。
第2セクターに入ったところで後続でクラッシュ。
マグヌッセンの後方にリカルドのフロントウイングが接触。
マグヌッセンはスピンし、リカルドがさらに接触。
お互いのマシンから左リアタイヤが外れ、
そのまま2台リタイヤ、ポールを獲得したマグヌッセンは悔しい結末となった。
このクラッシュによりSCが出動。
ラッセル、ハミルトン、フェルスタッペン、ペレス、ノリス、
ルクレール、サインツ、ベッテル、ガスリー、ミックのトップ10。
6周目、SCエンディングが宣告され、7周目にレース再開。
7周目の1コーナー、3番手のフェルスタッペンがハミルトンと接触。
フェルスタッペンはフロントウイングを大きく損傷、
ハミルトンもポジションを落とし8番手。
さらにその後方ではノリスとルクレールが接触。
ルクレールが壁に突っ込むも、フロントウイング損傷のみでレースに復帰。
フェルスタッペンは17番手、ルクレールは18番手でレースへ復帰。
10周目、ハミルトンはペースを取り戻し、
ミック、ガスリーをオーバーテイクし、6番手へ浮上。
これでラッセル、ペレス、サインツ、ノリス、ベッテル、
ハミルトン、ガスリー、ミック、ボッタス、オコンがトップ10。
フェルスタッペン、ノリスにそれぞれ5秒のペナルティが課された。
14、15周目とベッテル、ノリスを立て続けにハミルトンがオーバーテイク。
4番手へと浮上。
17周目、ベッテルがノリスをオーバーテイクし、5番手へ浮上。
18周目、3番手のサインツがピットイン。
ミディアムからソフトへと履き替え11番手でコースへ復帰。
サインツは右リアのブレーキダクトに捨てバイザーが引っかかり、
ブレーキの温度が上昇していたため、ピットインした形。
20周目、ガスリーがミディアムタイヤへと交換し、16番手でコースへ復帰。
24周目、2番手を走行していたペレスがピットイン。
ソフトからミディアムへと履き替え、6番手で復帰。
フェルスタッペンもピットインし、ソフトで17番手。
25周目、トップのラッセルがペレスに反応する形でピットイン。
ソフトからミディアムへと履き替え、ハミルトンの後ろ2番手で復帰。
27周目、ベッテルがピットインしミディアムへと交換、9番手で復帰。
30周目、ハミルトンがピットインし、ミディアムへと交換。
4番手でコースへと復帰。
ピットインを済ませた段階での順位は、
ラッセル、ペレス、サインツ、ハミルトン、アロンソ、ボッタス、
ベッテル、オコン、ガスリー、ノリスがトップ10。
ルクレールは13番手、フェルスタッペンは16番手。
36周目、アロンソ、ガスリーがピットイン。
それぞれミディアム、ソフトへと履き替え、16、17番手。
37周目、4番手のサインツがピットインし、ミディアムへと交換。
そのまま4番手でコースへ復帰。
45周目、ハミルトンがペレスをオーバーテイクし、2番手へ浮上。
メルセデスの1−2体制が築かれた。
46周目、ボッタス、ノリスがピットインし、ソフトへ交換。
10、16番手でコースへ復帰。
48周目、3ストップのサインツに対し、2ストップを考える
ペレスがピットインし、ミディアムへと交換。
サインツの11秒後方4番手でコースへ復帰。
49周目、ペレスに反応する形でハミルトンが
ソフトへと交換し、3番手で復帰。
続いて、フェルスタッペンがピットイン。
ソフトへ交換し11番手で復帰。
さらに50周目、トップのラッセルがピットイン。
ソフトへ交換し、トップでコースへ復帰。
初優勝へ向けて盤石の体制を整える。
順位は、ラッセル、サインツ、ハミルトン、ペレス、
アロンソ、ボッタス、ベッテル、ルクレール、オコン、ガスリーのトップ10。
フェルスタッペンは11番手。
52周目、ノリスがマシントラブルでコース上でストップ。
これでVSCが出動。
最後のピットストップを残していたサインツ、アロンソが
ピットインし、ソフトへ交換。
4番手、9番手でコースへ復帰。
サインツはペレスの2秒後方で復帰し、
ミディアムを履くペレスに最終スティントで勝負を挑む。
55周目、マシン撤去に時間がかかり、VSCからSCへ移行。
順位は、ラッセル、ハミルトン、ペレス、サインツ、ボッタス、
ルクレール、ベッテル、オコン、アロンソ、フェルスタッペンのトップ10。
ピットストップが多く戦略が多岐に渡った複雑なレースは
SC明けのスプリントレースで締め括られることとなった。
60周目、レースが再開。
オコン、アロンソの2台がベッテルをオーバーテイク。
さらにアロンソはオコンも抜き、7番手へ浮上。
続く61周目、アロンソがボッタスも捉え、6番手へ浮上。
63周目、サインツがペレスをオーバーテイクし3番手へ浮上。
後方ではフェルスタッペンが1コーナーの飛び込みで
オコン、ボッタスをオーバーテイクし7番手へ浮上。
64周目、ルクレールもペレスを抜き、4番手。
65周目、ペレスはアロンソにも抜かれ、6番手。
後方にはフェルスタッペンが迫る。
67周目、フェルスタッペンがペレスをオーバーテイクし、6番手。
前を行くアロンソ、ルクレールに照準を合わせる。
71周目、メルセデスのラッセルがトップチェッカー。
キャリア初優勝を飾った。
2位にはメルセデスのハミルトンが入り、メルセデスの1−2。
チャンピオンシップ2位を賭け、それぞれチームメイトに対し、
ポジションスワップを求めていたルクレールとペレスは
結局ポジションそのままで、サインツが3位、ルクレールが4位、
アロンソが5位、フェルスタッペンが6位、ペレスが7位となった。
オコンが8位、ボッタスが9位、ストロールが10位とここまでがポイント圏内。
ドライバーズチャンピオンシップはルクレールとペレスが290ポイントで同率2番手。
コンストラクターズチャンピオンシップは
フェラーリが524ポイントで2番手、メルセデスが505ポイントで3番手と
こちらの争いも最終戦までも連れ込むこととなった。