理系のF1解説

F1をテーマとしたブログです。理系の解説とありますが、基本的に個人のファンによる意見と捉えていただけると幸いです。

F1用語集

F1 用語解説 レコノサンスラップ

投稿日:2021年5月27日 更新日:

F1の決勝レースが始まる40分前から始まる国際映像では、

決勝レース前にマシンがコース上に出て走行しているシーンが流れます。

この周回のことをレコノサンスラップと言います。

今回はこのレコノサンスラップについて解説しようと思います。

レコノサンスラップとは

冒頭でも説明したとおり、レコノサンスラップとは決勝レース前の周回のことを指します。

このレコノサンスラップについて詳しく解説する前に、

決勝レース前の流れを解説しようと思います。

決勝レース1時間前になると、最終的なスターティンググリッドが発表されます。

決勝レース30分前になると、ピットロード出口がオープンになり、

コースへ出ることができるようになります。

決勝レース15分前になると、ピットロード出口がクローズになり、

ピットからコースへ出ることができなくなります。

この15分の間に、ピットから出てコースを1周し、

メカニックの待つホームストレート上のグリッドに向かいます。

このグリッドはスターティンググリッドと同じですが、ダミーグリッドと呼び、名称が異なります。

この際、グリッドにつかずに、ピットに戻ることも可能であり、

ピットロード出口がクローズになるまで、ピットロードを経由してコースを走行できます。

この15分間の走行をレコノサンスラップと呼びます。

レコノサンスラップ中にダミーグリッドにつくことが出来なかった場合、

ピットレーンスタートとなります。

決勝レース前の最終確認

このレコノサンスラップは、決勝レース前の最終テストの場と言えます。

レース週末はフリー走行から始まり、さまざまなコンディションの中、

マシンのセットアップやテストを行います。

FP2や予選は決勝レースと近い時間帯で行われるため、

路面の温度は決勝レースと近くはなりますが、

路面のインプルーブの影響などで、コンディションは変化します。

このため、決勝レース直前のレコノサンスラップでのデータも重要になります。

路面のインプルーブ等、ラップタイムに与える影響については

以下の記事で解説しておりますので、そちらをご覧ください。

F1 戦略 ラップタイムはどう変化するのか

ホームストレートを走行することは出来ませんし、

決勝レース直前でマシンを損傷させることも出来ないため、

全開走行でのテストを行っていることはほとんどありませんが、

この15分間という短い時間でも、各ドライバーは周回を重ね、路面状況を確認します。

決勝レースの他に、予選の流れや見どころについては

以下の記事で解説しておりますので、そちらをご覧ください。

F1 戦略 予選

-F1用語集
-, , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

F1 用語解説 ギアボックス

近年、市販車に搭載される変速機は、CVTが主流になりつつありますが、 F1マシンに搭載されている変速機は、8速マニュアルトランスミッションです。 今回は、このギアボックスと、これにまつわる規則について …

no image

F1 用語解説 フレキシブルウイング

現代のF1では、サスペンション等の駆動部品やDRSを除いて、 パーツが変形することが禁止されています。 可変ウイングをも呼ばれるフレキシブルウイングですが、 何を目的に開発され、なぜ禁止されているのか …

no image

F1 用語解説 金曜パワーユニット

金曜PU(パワーユニット)とは文字通り、金曜日に用いられるPUのことを指します。 レースが開催される週末は、金曜日にFP1、FP2、土曜日にFP3、予選、 日曜日に決勝レースが行われ、この金曜日のFP …

no image

F1 用語解説 ポーポシング

F1は2022年からレギュレーションが大幅に刷新され、 マシンは、これまでと異なる問題が生じており、その1つに ポーポシングが挙げられます。 今回はこのポーポシングについて解説しようと思います。 ポー …

no image

F1 用語解説 ポイントシステム

F1では、毎レース順位を争っており、優勝にはもちろん価値があります。 しかし、やはり目指すべきは、ワールドチャンピオンのタイトルでしょう。 このワールドチャンピオンを決めるポイントシステムについて解説 …