F1の決勝レースが始まる40分前から始まる国際映像では、
決勝レース前にマシンがコース上に出て走行しているシーンが流れます。
この周回のことをレコノサンスラップと言います。
今回はこのレコノサンスラップについて解説しようと思います。
レコノサンスラップとは
冒頭でも説明したとおり、レコノサンスラップとは決勝レース前の周回のことを指します。
このレコノサンスラップについて詳しく解説する前に、
決勝レース前の流れを解説しようと思います。
決勝レース1時間前になると、最終的なスターティンググリッドが発表されます。
決勝レース30分前になると、ピットロード出口がオープンになり、
コースへ出ることができるようになります。
決勝レース15分前になると、ピットロード出口がクローズになり、
ピットからコースへ出ることができなくなります。
この15分の間に、ピットから出てコースを1周し、
メカニックの待つホームストレート上のグリッドに向かいます。
このグリッドはスターティンググリッドと同じですが、ダミーグリッドと呼び、名称が異なります。
この際、グリッドにつかずに、ピットに戻ることも可能であり、
ピットロード出口がクローズになるまで、ピットロードを経由してコースを走行できます。
この15分間の走行をレコノサンスラップと呼びます。
レコノサンスラップ中にダミーグリッドにつくことが出来なかった場合、
ピットレーンスタートとなります。
決勝レース前の最終確認
このレコノサンスラップは、決勝レース前の最終テストの場と言えます。
レース週末はフリー走行から始まり、さまざまなコンディションの中、
マシンのセットアップやテストを行います。
FP2や予選は決勝レースと近い時間帯で行われるため、
路面の温度は決勝レースと近くはなりますが、
路面のインプルーブの影響などで、コンディションは変化します。
このため、決勝レース直前のレコノサンスラップでのデータも重要になります。
路面のインプルーブ等、ラップタイムに与える影響については
以下の記事で解説しておりますので、そちらをご覧ください。
ホームストレートを走行することは出来ませんし、
決勝レース直前でマシンを損傷させることも出来ないため、
全開走行でのテストを行っていることはほとんどありませんが、
この15分間という短い時間でも、各ドライバーは周回を重ね、路面状況を確認します。
決勝レースの他に、予選の流れや見どころについては
以下の記事で解説しておりますので、そちらをご覧ください。