モータースポーツにはパルクフェルメという規則が存在し、
F1においてもパルクフェルメは存在し、その概略は、
予選と決勝では同じマシン、同じセットアップを用いなければならない
というものです。
今回は、このパルクフェルメの詳細について解説しようと思います。
決勝レース前のパルクフェルメ
予選開始後に、最初にピットレーンを離れる前に、サスペンションセットアップシートを
テクニカルデレゲート(技術監視者)に提出しなければなりません。
予選中に最初にピットレーンを離れた時点から決勝レース開始まで、
パルクフェルメ状態にあるとみなされます。
また、予選中にピットレーンを離れなかったマシンは、
Q1終了時にパルクフェルメに入ったとみなされます。
この間は以下の作業を行えます。
・エンジンの始動
・燃料の追加、除去、フューエルブリーザーの装着
・タイヤ交換、バランス調整、タイヤ空気圧の確認
・スパークプラグの取り外し
・ウォーマーやクーラーの取り付け
・ジャンプバッテリーを接続することによる、電子ユニットへのアクセス
・ERSの充電および放電
・ブレーキのエア抜き
・エンジンオイル、ガス、フルード等の排出および補充
・フロントウイングのフラップ調整
・フロント・リアブレーキ周辺のエアダクトおよびラジエターダクトの変更(気象条件が変化した場合)
・ボディワークの取り外しおよび清掃
・ボディワークのデカール等の交換
・車載カメラ、マーシャル・システム・コンポーネント、タイミング・トランスポンダーおよび関連機器の取り外し、再装着、点検
・テクニカルデレゲートが必要な作業
・ドライバーの快適性を向上させるための変更(ミラー、シートベルト、ペダルの調整以外の作業は、技術代表者の許可が必要)
・ドライバー用の飲料水の追加
・事故による損傷の修理
・上記で許可された作業を行うために車から取り外された部品、または必要な安全確認のために取り外された部品は、マシン近くに置いておき、該当するマシンの担当者から見えるようにしておかなければならず、そのような作業のためにマシンから取り外した部品は、マシンがピットレーンを離れる前に再装着しなければならない
決勝レース後のパルクフェルメ
決勝レース後、決勝レースの結果が確定するまでの間、
各マシンはパルクフェルメに停車、保管されます。
この間、マシンを触れることは出来ません。
これは、決勝レース後にレギュレーション違反を隠蔽することを防ぐ目的があります。